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清水建設株式会社

建物OS「DX-Core」でスマートビルの未来を牽引する!

今回は、清水建設株式会社の情報ソリューション事業部 本田さんと江田さんに、 ICTソリューション事業で2020年にリリースされたDX-Coreについてお話をお伺いしました。

清水建設株式会社
情報ソリューション事業部 プロジェクト計画部 システム企画・開発グループ
主査 本田 力也 氏
江田 怜央 氏

能美防災株式会社

インタビュー

改めて御社の事業概要を教えていただいてもよろしいでしょうか?
創業は1804年で200年以上にわたり建築業、土木関連の事業に携わっているのですが、その中でも私達が所属しているエンジニアリング事業本部は、建築と関連しつつも建築外の領域というところで、主に IT 系の事業展開をしています。
清水建設は基本的に建物を建てるのが主な事業ですが、その中でも、エンジニアリング事業本部は、プラント事業部、土壌環境事業部、新エネルギー事業部、情報ソリューション事業部といった事業部があり、技術的に特化した領域を担っている事業本部です。
その中で、本田さんと、江田さんはどういう役割を担われているのでしょうか?
我々が所属している情報ソリューション事業部では、建物の中の情報系設備の企画・設計・施工・運用・保守を行っています。
現在では新規事業領域として、建物の中のビルOSやビルを超えた、都市間のデータを取り扱うプラットフォームを開発・販売することも進めています。
その中で生まれたのが、今回ご紹介させていただく「DX-Core」というシステムです。

具体的に導入事例を交えてDX-Coreについてご紹介いただけますか?
豊洲にあるミチノテラスという、オフィス、商業施設、ホテル、ターミナルで構成される複合施設がありまして、そちらに導入しています。
監視カメラ、ロボット、空調、照明、自動ドア、エレベーターなど、建物の様々な設備やシステムがDX-Coreを介してデータ連携することで、設備間の連携を実現しています。簡単に言うと、ロボットがセキュリティ区画を通過したり、エレベーターに乗ったり、また、スマホから空調や照明を操作することが出来ます。
その他にも、横浜アイマークプレイスではDX-Coreを導入し、従来の複雑なビルのオペレーションやテナントの方とのやり取りをアプリケーション化することで、設備の点検や紙の申請を電子化することが出来ています。ビル共通のアプリケーション上でオーナーやビル管理、テナントの方とリアルタイムで情報連携が図れ、調整業務に係る時間を最適化することが出来ます。
昨今ではオフィスビルに加えて、病院での活用事例などもあります。例えば、ロボット。ロボットは立体的な動きをすることが非常に難しく、ロボット単体では通行できない場面が多いのですが、そのロボットに権限を与えてあげて、自動扉やエレベーターと連携することで、売店から病室にものを運んだり、清掃ロボットがフロアを跨いで清掃したりと、そういうことを実際にDX-Coreを活用して行っています。

どういった背景でDX-Coreを開発することになったのでしょうか?
元々清水建設は、中央監視システムを開発していました。
中央監視システムというと照明、空調、動力設備、そういったものを一元管理できるようなシステムなのですが、50年以上も前から自社で開発・販売をしていました。
中央監視システムは建物内の色々な設備と連携をして、稼働状態を可視化するのですが、それと併せて、システムで異常が発生したときのサポートや現地対応といった運用もシステム開発・販売と並行して行ってきました。
ゼネコンの中でも中央監視システムを自社で開発しているゼネコンは他にはなく、自社開発体制が整っていることも加え、これまでのシステム開発や運用の経験を活かし、自社で建物OSを開発し始めたのが背景としてあります。
中央監視システムも時代によって守備領域が増えていったようなイメージでしょうか?
そうですね。
空調や照明などビルの環境を整えたりするようなデバイスと繋がっている部分から、だんだん幅を広げてきて、建物内の様々な情報設備と連携することによって新たなサービスや体感をお客さまに提供したり、蓄積されたデータを解析して、次のサービスに繋げたりと、様々なチャレンジを進めています。
昨今でいうと、体温チェックアプリの設置や感染症対策は、時代によって広がってきた範囲かと思います。
また、働き方も時代によって変わってきていますので、どこに誰がいるのかを見える化したり、集合している人数によって、照明をつけたり、今ここに人がいないので空調をつけても無駄だな、とかそういう経営効率化に繋げることも可能です。

御社の中ではどういったフローを経て、新しいサービスは生まれるのでしょうか?
我々は建物を建てる会社というのもあり、計画段階からお客様と密にコミュニケーションを取ります。
その中で最新のICTに関するご要望を沢山いただくので、こちらから他の建築事例や施設のシステム導入事例などを紹介しながら様々議論を重ねることで、マーケットの声を拾い上げ我々の知見として溜めていき、それをまた次に活かしていくというような形です。
清水建設自体は建設会社ですが、我々のグループ会社では建物運用や建物オーナーを担う会社があります。
そういったグループ全体で培った経験や溜まったノウハウをうまく活用しています。
もちろんお客様の要望に沿った機能を作りこむこともありますが、それだけではなくそういった PDCAを回して生まれてくるノウハウを生かし、能動的に新しいサービスを生み出すことが必要なのではないかと考えています。
建物のインフラというと比較的長期のプロジェクトになるかと思いますが、何か気を付けていることはありますか?
長期的な目線でいくと、一般的なビルには寿命があるのですが、その中でいかにして、その建物の寿命を延ばしていくか、お客様に使っていただけるかという観点で保守の部分は大切にしています。
また、付加価値の提供という部分では、冒頭お話しした中央監視システムも元々建物の設備管理が目的でした。
そこから派生して、関連する周辺データを使って、お客様によりメリットのある新たな運用提案もさせていただいています。
実際に稼動しながら時々で最適な提案が出来るように心がけています。
最後に、今後の ICT ソリューション 対する御社のビジョンをお聞かせください。
設備に限らず、いろんなクラウドサービスと連携できることもDX-Coreの特徴だと考えています。
例えば、設備から取れるデータだけではなく、今はまだ領域ではないような所も、そこが将来的に繋がって新しい価値提供に繋がるかもしれない。
様々な方面に領域を広げるプラットフォームになることが「ビルOS」だと捉えています。今後はもっと多くの人に触れていただき、さらにサービスエリアを広げて、建物だけではなく街全体としてサービス展開出来ればと考えています。
今までシステム連携の話をしてきたと思うのですが、我々が考えるビルOSは「人」と「建物」を繋ぐのがコンセプトの一つです。
今までは人が操作をしていたことを、今後は人がどこにいるのか?何をしているのか?というのを自動的に捉えて、人にとって最善の環境を提供するのが、人と建物を繋ぐ ビルOS の一つの役割だと思っています。
システムは人のためにあるべきなので、人の生活を豊かにし、人助けをする、そんなOSとしてあり続けるのが大事だと考えています。